田辺ジオパーク研究会ニュース・お知らせ情報

2017/11/13
地質遺産の物語 田辺・みなべ編 37
龍神鉱山(田辺市龍神村)

戦前から戦後昭和40年代までの間、全国的にマンガン(人体にも不可欠なミネラルMn)を採掘していた場所の一つです。この鉱山は比較的新しく1939年(昭和14年)に発見されたようです。この鉱山の特徴は、レンズ状や不規則な塊状の鉱体で構成され、その長さは約2qにも及んでいます。マンガンは、鉄の生産時や乾電池の原材料に使用されていたようです。この鉱山の入り口は、場所により縦穴が約50mも続く場所もあったようです。が、既にほとんどの坑道は石積みなどによりふさがれています。 国土の狭い私たちの国は、資源エネルギーの採掘が、緊近の課題として全国的に鉱山採掘奨励されていた時代もあったのですね。

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2017/11/06
地質遺産の物語 田辺・みなべ編 36
田辺湾(田辺市・白浜町)

面積は17.95 ku黒潮の影響を受け、この湾内には多種多様の生物が生息しています。田辺市域には有名な神島と元島などが。白浜町域には畠島や藤島もあり、紀の松島のようにたくさんの小島も姿を見せています。地域の人々の暮らしにはかけがえのない貴重な湾なのです。 田辺市の斎田崎(天神崎)から白浜町の番所崎を結ぶ湾内の地形は、海側のプレートが陸側のプレートに潜り込む際に生じる地殻変動が過去に何度も繰り返された結果、形成されています。南側の富田川付近が隆起の境界なので、この沿岸は相対的に沈降域となっているようです。、

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2017/10/29
地質遺産の物語 田辺・みなべ編 35
田川の押分岩(田辺市芳養町)

昨今、有名な熊野古道の中辺路町「滝尻(たきじり)」から「霧の郷 高原(たかはら)」に登る途中、胎内くぐりといわれる箇所がありますが、日本奇岩百景に登録されている「ひき岩群」近くにも、全長20mの”胎内くぐり”の場所があります。ここは、火の神様を祭る「秋葉神社」に通じる参道となっています。両側の大岩は前弧海盆の浅い海で堆積された礫岩層です。両側の岩肌を見比べると、やはり、真っ二つに割れているのが確認できます。

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2017/10/22
地質遺産の物語 田辺・みなべ編 34
天神崎(田辺市)

田辺湾の北側は、暖流の影響を受け海岸自然林と動植物、海の生物が広い波食棚をはさんで同居しています。森・磯・海が一体となり、昔ながらの生態系が残されているこの場所は全国的にも有名です。1974年「天神崎の自然を大切にする会」が結成。1987年ナショナルトラスト法人の第1号に認定されています。会が主催する自然観察教室には、年間を通じて多くの人々が参加されています。未来の大人たちの歓声と喜びに満ちた表情は、継続の大切さを教えてくれます。 

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2017/10/17
地質遺産の物語 田辺・みなべ編 33
アカホヤ火山灰層(田辺市九川)

約7300年前、鹿児島南方の鬼界大噴火の際、この火山灰が東日本まで広く分布しているようです。当地域にも遥々飛んできたアカホヤ火山灰層があっちこっちで見かけます。鬼界カルデラは薩摩硫黄島と竹島を除き大部分が水没していますが、薩摩硫黄岳は日本を代表する活火山の一つです。2016年12月第15回見学会時、合川〜木守に向かう途中、この九川(くかわ)にアカホヤ火山灰層が堆積していることを学術専門員中屋志津男氏から教わりました。

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2017/10/10
地質遺産の物語 田辺・みなべ編 32
湯の峰温泉(田辺市本宮町湯峰)

日本最古の温泉といわれる湯峰温泉の源泉(湯筒)は、現在でも90°以上。温泉街の中を流れている「湯の谷川」の川底や岩穴からもぷくぷくと湯煙りと共に流れている様子が確認されます。ここは南北と東西に弓なりになっている二つの弧状岩脈が交差したところで、岩の割れ目から上昇してきています。小栗判官の伝説や熊野詣の湯治場として、今なお観光客の人気スポットとなっています。入浴できる温泉としては唯一世界遺産に登録されています。

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2017/10/03
地質遺産の物語 田辺・みなべ編 31
曲川(まがりがわ)の貫入(田辺市本宮町)

本宮町には有名な湯の峰温泉があります。この辺りには熊野川の支流、四村川(よむらがわ)が流れています。この上流には田辺市内では珍しい火成岩岩脈(石英斑岩)が露出しています。紀伊半島南部の土台をなす付加体(音無川層群)の下からマグマが貫入して出来た大岩です。緩やかで澄み切った清流は、この岩脈を真っ二つに切るように流れているので、下流側には深い淵があり子供の頃の遊び場だったと地域の方が話されています。この岩の白さは、さながら秋空に浮かぶ白い雲のようです。

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2017/09/25
地質遺産の物語 田辺・みなべ編 30
神島(田辺市新庄町)

田辺湾に浮かぶ神島は国指定天然記念物。対岸の新庄町鳥ノ巣から約500m離れている有名な無人島です。何故有名かというと、世界的な博物学者南方熊楠が1904年以降田辺に在住され、その後この島の保全に力を尽くされた事と、そのお蔭で現在も昔からの動植物が息づいているからです。1929年(昭4年)昭和天皇が神島に上陸され熊楠が島をご案内された後、お召艦長門にてご進講されています。最近は、島の南東側崖に現れているマーブルケーキのような褶曲見学も、シーカヤックで楽しんでいます。 
http://www.minakatakumagusu-kinenkan.jp/kumagusu/life/showatennou

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2017/09/17
地質遺産の物語の物語 田辺・みなべ編 29
岩屋観音(田辺市稲成町=いなり)

手で握れるくらいの石ころが混じったこの岩山には、大小の洞穴や、登りやすい段差が自然に出来ています。岩屋観音お堂の横から登りの始め、ぐるっと約1q一周する間には、西国三十三番霊場の縮小版が祭られています。高山寺(世界的に有名な南方熊楠や植芝盛平のお墓があります)の末寺で、鎌倉初期の藤原秀勝一家が熊野詣での途中、この地で迷い、この洞穴で暫く滞在され、その祭に残された念持仏を祀っているといわれています。田辺湾に手が届きそうな場所です。

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2017/09/16
赤滑の漣痕 追加
先日、行く機会があり、2015/8月の活動履歴 赤滑(あかなめら)の漣痕の記述・写真を追加いたしました。

http://tajiken.org/cafe/html/mon/201508-1.html

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