田ジ研自主研修 ~第5回わが町再発見シリーズ~ 「日置川流域 大地の歴史」
2018.06.02
2018.06.02
田辺ジオパーク研究会 自主研修の一環として以下のジオサイト巡検に参加いたしました。

~第5回わが町再発見シリーズ~
「大地の歴史から日置川流域の歴史をたどってみませんか!」
日時:平成30年6月2日(土)
学習会場所:日置川拠点公民館
現地説明会場所:向平・安居・田野井
講師:前南紀熊野ジオパーク学術専門委員 中屋志津男先生
主催:日置川拠点公民館日置分館・三舞分館
協賛;ひきがわ歴史クラブ
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日置川沿いを訪れ、多面的な観点から 勉強が出来ました。
学習会概要を記します。
紀伊半島の地形とプレート運動というテーマでは、4つのプレートにより紀伊半島は全体としては隆起を続けています。細かくいえば日の岬を境に北部では沈降(->リアス式海岸)南部は隆起した海岸が発達しています。また海水面は何回かの氷河期・間氷期により上下を繰り返し、自然の作用により岩石海岸が発達してきました。河口には流失した土砂が沿岸流の影響で砂浜を形成しています。紀伊山地の河川は七つの代表的な川があり、それぞれの方向に流れる中で峡谷や河岸段丘・穿入蛇行を形成しています。日置川においても、中、上流地域では峡谷・岩盤地形が多く、下流地域では川幅が広く砂礫が堆積している部分が多いのが特徴です。下流部分は地質的には牟婁層群と田辺層群の境界に沿って流路があり、還流丘陵と穿入蛇行を形成しながら流れています。田野井・市鹿野と向平・中嶋付近と安居(あご)付近では穿入蛇行と河岸段丘・還流丘陵が発達しており、集落が形成されている。 田野井地区の西部にある高瀬山近辺には泥火山跡があり牟婁層群から貫入してきた形でかぶさっている地質帯になっています。又、見草川出口付近にも泥ダイアピルの貫入地層があり、袋漁港付近には泥火山から液状化により流れ出た泥角礫岩の層状地層を観察することができます。以下、掲載写真をご覧ください。
参考:ジオサイト・キーワード 泥ダイアピル関係=>白浜泥岩岩脈 鳥ノ巣泥岩岩脈 イセザキ泥岩岩脈 見草ダイアピル 市江崎ダイアピル 田野井ダイアピル

1.

2.牟婁層群と田辺層群の関係地質図 赤ラインが日置川

3.学習会様子

4.基本的プレートテクトニクスの説明中

5.牟婁層群と田辺層群の不整合

6.牟婁層群と田辺層群の不整合

7.紀伊半島の地形の特徴説明中

8.エビネ温泉 

9.安居(あご)暗渠施設を作った庄屋の記念碑

10.安居地区の方向 右が右岸

11.中嶋地区

12.暗渠の写真を見ています

13.穿入蛇行の背斜・向斜の説明中

14.昔の渡しの川幅はもっと広かったかも

15.安居地区の還流丘陵を説明中

16.田野井地区の土井城跡

17.田野井地区の土井城跡より

18.田野井地区の泥ダイアピルはあのあたり

19.泥ダイアピル・泥火山模式図 A&B

20.見草川と袋地区

21.見草川と袋地区

22.

23.見草川出口にあるダイアピルジオサイト A

24.泥質角礫岩体 A

25.泥質角礫岩体 A

26.袋地区のダイアピル 層状地層 B

27.対岸が袋漁港

28.袋漁港にある層状地層 B

2018.06.02 19:54 | 固定リンク | 研究会活動履歴

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