第26回 地質の日(12周年)記念イベント「ひき岩群探訪」
2019.05.26
第26回 「地質の日」12周年 記念イベント「景勝ひき岩群散策&探訪」

********行程*********
10:15 ふるさと自然公園センター施設内見学
10:30 ふるさと自然公園センターゆるゆるウォーク開始                
    ◎テングチョウ、ルリイロシジミチョウ、フクラスズメガ幼虫等に出会う
    ◎鳥獣慰霊碑から数十歩移動した場所。 音無川付加体と田辺層群朝来層基底礫岩
      の不整合を見学
    ◎舗装道路下の公園内の小川伝いに進み植生やセトウチサンショウウオ等の説明
11:45 ピクニック広場昼食 ルル・コロオリジナルジオ弁当(お茶&焼き菓子付き)
12:25 出発 (昼食後、展望塔までの登り階段は少々厳しかった・・参加者の声)
12:50 とんがり岩(仮称)到着 近隣の山並みと田辺湾の絶景を堪能。全員感動!
    (画像あり)
13:20 第一展望塔到着 自然の博物館“ひき岩群”おもしろい岩たちを愛でる
14:25 ふるさと自然公園センター着 集合写真 解散 (脚は大丈夫でしょうかw)

今年は5月20日以降、全国的に夏日のような気温が続きました。特に北海道や東京で35~36℃まで気温が上昇し、5月にしては異常な暑さ体験です。当地域も連日好天に恵まれたので、滞りなく「地質の日」記念イベントを開催することが出来ました。

「ひき岩群」は田辺市街地に近く、標高80m~150mに大きな岩が約2㎞に渡り連なっている丘陵地帯です。航空写真を見ると岩肌が所々剥きだしになっているのが確認されます。
広葉樹の中の散策コースには様々な小さな生き物にも出会えるので、昔から幅広い年齢層に親しまれています。又、周辺には生業の梅畑やみかん畑もあり、特にみかんの味は絶品です。

故後藤伸氏著“かわいいケスタ地形”より【この地形は、丘陵を造っている岩石や周辺の
岩石と深いかかわりを持っています。丘陵を造っている岩石は田辺層群と呼ばれ、今から約(1800~)1500万年前に海底に積もった砂岩層と礫岩層が大部分で、比較的硬く、丘陵の北側と南側の岩石は主として泥岩層からなり、比較的柔らかい。このような丘陵とその周辺の岩石の性質の違いは、長い時間にわたる浸食作用の結果、地形に現れるようになりました。
 すなわち、「ひき岩群」の非対称の丘陵は、周辺の柔らかい地層が浸食されて谷を造っているのに対して、丘陵の硬い地層は浸食から取り残されて峰を造っているのです。しかも丘陵の地層がほどよくゆるく傾いていることに形成の秘密があったのです。このような地形の大規模なものは「ケスタ」と呼ばれ、それはスペイン語の坂を意味する言葉に由来します。
ひき岩群の丘陵は「小さなかわいいケスタ」と呼んでもよいでしょう。近づくと、その一部が大ヒキガエルにそっくりであるのには、もう一つの理由があります。それは図に示したように、丘陵の南斜面を動鳴気峡(どめききょう)断層が切り、ちょうどヒキガエルのお尻に当たる部分に段をつけていることです。】        2019.5.29 C・H

1. 絵地図作家わかこ氏作品

2. ピクニック広場からとんがり岩(仮称)に寄り道、第一展望塔へゆっくりウォーク

3. 野菜もお肉も魚も入り、ビタミン愛がたっぷりお弁当

4. オリジナルジオ弁当のお品書き

5. 会長挨拶と本日のルート説明中

6. ふるさと自然公園センター施設内を見学中

7. 駐車場は勿論!無料ですが閉館時はチェーン張りで駐車不可です

8. 何故テングチョウなのかレクチャー中

9. フクラスズメガの幼虫は食欲旺盛で刺激を与えると(ゴメン)立ち上がって怒る

10. カスミサンショウウオはセトウチサンショウウオに名前変更

11. ウバメガシに群がる黄金色のマイマイガ幼虫 今年は特に多いみたいです

12. ネズ(ムロノキ) ・・・岩穴にこのネズを置くとネズミが来ないとか

13. ウツギの花 盛りは過ぎていますがいい匂い♡

14. とんがり岩(仮称)見晴らし良すぎててっぺんで立ち上がる事が出来ず;;

15. 垂直の岩肌に器用にへばりつく参加者 礫岩ならではのパフォーマー w 

16. 満員御礼! 残念ながら全員一斉登頂は無理です;;

17. ちいさな可愛いケスタはまるで滑り台のよう

18. 横断面には潮吹きのような穴が並んでいますが、傍までは行けません;;

19. 三匹のカエルや恐竜の背骨を望む

20. 奥の一番薄い稜線の方向は隣町のみなべ町

21. ハイキングの途中には四季を通じて沢山の可愛い植物たちと出会えます

22. 14:25 楽しく有意義な一日有難うございました

23. 早退組のみなさまもお疲れ様でした♪

24. 5月29日付け紀伊民報に掲載の画像https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190528-00000424-agara-l30

***地層の境目くっきり ひき岩群周辺で探訪会***紀伊民報より

和歌山県田辺市稲成町の岩山「ひき岩群」や周辺を探訪するイベント(田辺ジオパーク研究会主催)が26日にあった。39人が参加し、特徴的な地形や地質を見たり、昆虫や植物を観察したりした。
「地質の日」(5月10日)の記念イベント。ひき岩群は、吉野熊野国立公園のエリアにあり、大きなカエルの群れが天を仰ぐように見える岩が並んでいるのが特徴。この日は、藤五和久会長や県自然公園指導員の弓場武夫さん、浜田千佐子さんら研究会メンバーの案内で散策した。最初に訪れたのは種類の違う地層の境目が確認できる「不整合」の場所。紀伊半島の土台をなす古い地層「付加体」である「音無川付加体」と、それより新しい地層「前弧海盆堆積体」である「田辺層群」が重なった場所で、参加者は地層に交じった石の大きさの違いから境目を確認した。奇絶峡も音無川付加体で、ここと同じ地層だという説明を聞き、興味を深めていた。
テングチョウやルリシジミなどさまざまなチョウが舞い、幼虫ががくさん発生しているのにも興味を持っていた。  その後、北側から岩山に登り、頂上付近から山並みや田辺湾の眺望を楽しんだり、「恐竜の背骨」や「三匹のカエル」と呼ばれる特徴的な岩を眺めたりした。 ふるさと自然公園センターも訪れ、昆虫の標本や化石の展示などを見て楽しんだ。 家族4人で参加したみなべ町筋の小山信司さん(40)は「これまでも訪れたことはあったが、地質や生物の説明を聞きながらだと、より楽しかった。子ども2人はチョウや幼虫に興味を持ち、眺望の良さも喜んでいた」と話していた。

2019.05.26 08:33 | 固定リンク | 研究会活動履歴

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