田ジ研自主研修 みなべ町・清川石探索・その他
2019.08.17
田ジ研自主研修 みなべ町・清川石探索・その他
9:00 みなべ町・軽井川集合
9:30 清川石・元採掘場へ
10:20 現地到着
10:40 退却
11:10 現地農家訪問
11:30 ボルダリングウオール着 昼食兼ボルダリング試技
12:50 名之内に移動・清川石探索も見つからず
13:20 埴田(はねだ)に移動
13:40 不整合の観察・安山岩の貫入サイトの見学
14:30 解散
台風10号一過の晴天、とても暑い一日となりましたが、今回は地元の方々のご協力によりみなべ町の清川石を重点的に、点在するサイト観察の自主研修会となりました。「清川石」は南部川の上流・清川山中から切り出された岩石で、ジオ用語でいうと、中生代白亜紀日高川層群の龍神層(元和歌山大学教授の原田哲朗氏のいう丹生ノ川累層、約6500万年以上前の地層)から産出する岩石です。その正体は、火成岩の一種である「超塩基性」の「角礫状蛇紋岩」だといわれています。採掘場へ向かう道はいくつかあったようですが、いったん現場近く終点地点から少し山を登り、そこから急な崖を降りて行くことになりました。元採掘場には、ズリだけかなと思いましたが、結構採掘すればまだ存在するような感じです。ひとしきり、楽しんだ後、採掘場を後にしました。案内いただいた地元K氏によると清川石はこことイタリアの某所しか発見されていないとのことでした。(某所の場所は不明)
現地の農家B氏宅では清川石の盆石・水石を拝見させていただきました。
昼食はボルダリングを試技しながら、楽しみました。身体が重たーいと言いながらそれぞれ堪能した模様。垂直部分は案外簡単だが、いろいろコツがあるようですね。
名之内というところでも清川石を探索しましたが、わからず退却。
W氏のお勧めの埴田(はねだ)に移動し、不整合と安山岩の貫入しているというサイトを観察しました。左右にある田辺層群の隙間に噴出したマグマが短時間で冷やされて固まることによって形成された火成岩の一種である「安山岩」が入り込んでいる様子がはっきりと見てとれました。和歌山県にぽつぽつある温泉とこの安山岩は関係あるかもしれません。
2019 10/19 追記です。貫入安山岩に関して調べていくといくつかの論文があり、ひとつには https://www.jstage.jst.go.jp/article/gkk/34/1/34_1_15/_pdf
紀伊半島大峯花こう岩質岩から見いだされたMgに富む火成包有物
”洞川岩体の貫入と時空的に近接して高Mg安山岩マグマの活動があったことを示す。これまでも西南日本外帯から散点的に高Mg安山岩組成の火成岩の存在が知られていた。紀伊半島の西南部和歌山県日高町南部郡埴田,龍神村大熊,有田郡清水町清水からは高Mg安山岩の岩脈の報告がある (Fig. 1; 三宅,1985)。”とあります。実際にY氏の助力もいただき現地のひとつ大熊に行ってみました。ここは地質図からは、スラストに沿って貫入している模様であり、3写真を追記掲載しておきます。(写真29,30,31)
1. みなべ川の上流に沿って走ります
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2. 清川公民館前の広場に集合 「なんだ なんだ」
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3. メンバー持参の清川石は渋い赤色
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4. ここから狭い山道に入る
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5. 倒木もマンパワーでなんのその
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6. 山頂から下りながら元砕石場を目指す 結構 急こう配だった
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7. あ!あれだ 見るからに もこもこ感の妖しい岩壁が
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8. どこに行っても迷わなさそうな面々
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9. その昔の採石場の名残りが漂っている
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10. 角礫が含まれている清川石
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11. 角礫が少ない
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12. 20年前まで砕石の仕事をされていたK氏と3名の地元メンバーにフォローされ
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13. 和歌山の北側の石と 中間位置の石と
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14. 厚かましく突然の訪問 おまけに靴まで脱いでお邪魔致しました
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15. 立派な鹿の角 B氏手作りですって!
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16. こちらもお手製の水石 磨く作業はかなりしんどそう
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17. 紙やすりで磨くらしい
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18. 美しい光沢が出ていますが画像ではイマイチ;
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19. 頂戴しました! 今後の出展時にお披露目ですねw
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20. 勿論 初心者向きのウォールから
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21. カラフルなクライミングホールドは、まるで宇宙の星のようだ
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22. BとCは上級者向き 指先はもう無理だァ;;
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23. 栗まんじゅうのようなデッカイ梅干し 一粒 いくら?
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24. 足元にも注意しながらゆっくりと進む
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25. 下部は田辺層群の基底礫岩層
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26. このあたりは海岸に近い場所
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27. 今回の講師はメンバーのW氏
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28. 両端は田辺層群 真ん中に石が積んでいるように見えるのが火成岩
※参考資料https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc1893/91/8/91_8_573/_article/-char/ja/土台は音無川層群記述あり
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29.
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30.
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31.
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9:00 みなべ町・軽井川集合
9:30 清川石・元採掘場へ
10:20 現地到着
10:40 退却
11:10 現地農家訪問
11:30 ボルダリングウオール着 昼食兼ボルダリング試技
12:50 名之内に移動・清川石探索も見つからず
13:20 埴田(はねだ)に移動
13:40 不整合の観察・安山岩の貫入サイトの見学
14:30 解散
台風10号一過の晴天、とても暑い一日となりましたが、今回は地元の方々のご協力によりみなべ町の清川石を重点的に、点在するサイト観察の自主研修会となりました。「清川石」は南部川の上流・清川山中から切り出された岩石で、ジオ用語でいうと、中生代白亜紀日高川層群の龍神層(元和歌山大学教授の原田哲朗氏のいう丹生ノ川累層、約6500万年以上前の地層)から産出する岩石です。その正体は、火成岩の一種である「超塩基性」の「角礫状蛇紋岩」だといわれています。採掘場へ向かう道はいくつかあったようですが、いったん現場近く終点地点から少し山を登り、そこから急な崖を降りて行くことになりました。元採掘場には、ズリだけかなと思いましたが、結構採掘すればまだ存在するような感じです。ひとしきり、楽しんだ後、採掘場を後にしました。案内いただいた地元K氏によると清川石はこことイタリアの某所しか発見されていないとのことでした。(某所の場所は不明)
現地の農家B氏宅では清川石の盆石・水石を拝見させていただきました。
昼食はボルダリングを試技しながら、楽しみました。身体が重たーいと言いながらそれぞれ堪能した模様。垂直部分は案外簡単だが、いろいろコツがあるようですね。
名之内というところでも清川石を探索しましたが、わからず退却。
W氏のお勧めの埴田(はねだ)に移動し、不整合と安山岩の貫入しているというサイトを観察しました。左右にある田辺層群の隙間に噴出したマグマが短時間で冷やされて固まることによって形成された火成岩の一種である「安山岩」が入り込んでいる様子がはっきりと見てとれました。和歌山県にぽつぽつある温泉とこの安山岩は関係あるかもしれません。
2019 10/19 追記です。貫入安山岩に関して調べていくといくつかの論文があり、ひとつには https://www.jstage.jst.go.jp/article/gkk/34/1/34_1_15/_pdf
紀伊半島大峯花こう岩質岩から見いだされたMgに富む火成包有物
”洞川岩体の貫入と時空的に近接して高Mg安山岩マグマの活動があったことを示す。これまでも西南日本外帯から散点的に高Mg安山岩組成の火成岩の存在が知られていた。紀伊半島の西南部和歌山県日高町南部郡埴田,龍神村大熊,有田郡清水町清水からは高Mg安山岩の岩脈の報告がある (Fig. 1; 三宅,1985)。”とあります。実際にY氏の助力もいただき現地のひとつ大熊に行ってみました。ここは地質図からは、スラストに沿って貫入している模様であり、3写真を追記掲載しておきます。(写真29,30,31)
1. みなべ川の上流に沿って走ります
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2. 清川公民館前の広場に集合 「なんだ なんだ」
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3. メンバー持参の清川石は渋い赤色
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4. ここから狭い山道に入る
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5. 倒木もマンパワーでなんのその
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7. あ!あれだ 見るからに もこもこ感の妖しい岩壁が
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8. どこに行っても迷わなさそうな面々
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9. その昔の採石場の名残りが漂っている
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10. 角礫が含まれている清川石
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11. 角礫が少ない
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12. 20年前まで砕石の仕事をされていたK氏と3名の地元メンバーにフォローされ
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13. 和歌山の北側の石と 中間位置の石と
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14. 厚かましく突然の訪問 おまけに靴まで脱いでお邪魔致しました
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15. 立派な鹿の角 B氏手作りですって!
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16. こちらもお手製の水石 磨く作業はかなりしんどそう
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17. 紙やすりで磨くらしい
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18. 美しい光沢が出ていますが画像ではイマイチ;
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19. 頂戴しました! 今後の出展時にお披露目ですねw
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20. 勿論 初心者向きのウォールから
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21. カラフルなクライミングホールドは、まるで宇宙の星のようだ
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22. BとCは上級者向き 指先はもう無理だァ;;
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23. 栗まんじゅうのようなデッカイ梅干し 一粒 いくら?
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24. 足元にも注意しながらゆっくりと進む
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25. 下部は田辺層群の基底礫岩層
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26. このあたりは海岸に近い場所
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27. 今回の講師はメンバーのW氏
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28. 両端は田辺層群 真ん中に石が積んでいるように見えるのが火成岩
※参考資料https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc1893/91/8/91_8_573/_article/-char/ja/土台は音無川層群記述あり
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29.
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30.
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31.
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第27回 大塔村 木守風穴 巡検
2019.07.15
第27回 大塔村 木守風穴 巡検
7月15日(月)海の日、たまたま雨なしの梅雨の中休みの感でしたが、田ジ研の公式巡検でした。今回は、旧大塔村・木守地区の風穴観察会です。別の風穴愛好グループ(若者中心)との合同で、総勢23名になりました。8時半に旧大塔行政局に集合、5,6台に乗り合わせ木守地区に出発です。今回は371号線が不通のため、林道大熊線を利用、三豊神社の三叉路より大熊集落を経由し、赤土森山、板立峠を経て木守地区に入りました。素盞嗚(すさのお)神社前の広場にて準備、30分くらいのゆっくりの歩程で登り、全員風穴の観察を行いました。今回は夏場なので冷気が勢いよく吹き出しているのが観察できました。穴の前でタバコを吹かしてもらうと煙が流れるのがよくわかります。この風穴は夏場の巡検は初めてですが、この下にいると冷気が降りてきて涼しく感じるのが良くわかります。風穴を見つける一つの経験値でしょうか、冷房の無い昔のひとたちはこういう感覚に敏感だったのかもしれません。
2018年2月の冬場に来た時は、風が吹き込んでいましたから、これが風穴の不思議さです。今回、吹き出ている空気の温度は13度Cでした。2018年2月には外気が吸入されているので、当然温度は外気温になります。どのような論理性が考えられるか考えてみてください。この風穴はどこに通じているのかまだ不明らしいですが、全員堪能して下山し、神社前にてランチ&休憩、巨大な蛭がいたので名前をつけたり、塩をつけるとどうなるか等、いろいろ観察し、楽しめたようです。蛭くんにはかわいそうでしたが、、、、。午後は地元のY氏の紹介で入道山の麓、前ノ川にあったという火力発電所跡を訪問いたしました。Y氏によると、火力源は木材で製材をおこなっていたという。今回は対岸なので、橋もなく渡ることはできず、見たところかなり広い場所で川に沿った石垣もしっかりと作られています。前ノ川に沿って奥の方に道の跡があり、木馬(きんま)道があったようです。詳細観察は次回ということにして、来た林道を戻り百間(ひゃっけん)渓谷の巨大崩壊跡を見学いたしました。今回は、特別許可をいただき途中の堰堤が観察できるところまで入り、崩壊の巨大さを実感できました。16時ごろ、全員無事大塔行政局に帰還し、今回の巡検を終了いたしました。少しの雨がありましたが、ラッキーな巡検日和でした。お疲れ様でした。
和歌山県の風穴情報:ご参考に
1 高野風穴(高野山町)
2 龍門山風穴(紀の川市)
3 熊野風穴(日置川町)
4 上秋津風穴(田辺市 上秋津)
5 長野風穴(田辺市 長野)
6 木守風穴(田辺市 大塔)
7 口高田、相賀(おうが)(新宮市) 詳細一部は熊野誌30号 p230~233参照
1.先ずはA地点の風穴⇒B前の川上流の火力発電所跡地⇒C熊野(いや)の崩壊現場へ
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2.平成生まれも参加 さすがのパワー(w)
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3.ジョーダンのジョニー 面白いネーミング!これがイチオシヒル対策らしい
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4.素戔嗚神社前から15分の歩程とは言うけれど・・・
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5.最初の坂道。既に若者は登り切っています
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6.お堂は無いがお墓の横を通り抜けて
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7.不思議な建物 ここでも神仏習合か?
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8.これ何? どれどれ どこどこ? なになに何?!
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9.見るからに怪しいキノコ 勿論、触れない
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10.ガサガサと動いていたのは小さな赤ちゃん「アカハライモリ」さん
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11.足元を気をつけながら道なき道を斜めに登る
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12.もうすぐ! 大きく垂直な岩が見えて来た
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13.ここ! ここです! ヤレヤレ;(やはり所要時間は倍の30分以上)
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14.一人づつロープ伝いに風穴の入口まで
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15.今回一番心配されていたM氏は、な!なんと余裕のポーズ
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16.同じくいじられキャラのHは、穴の中で天然エアコンを体感 温度差で眼鏡が曇った
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17.冷気が噴き出しています。かなり強い!
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18.この辺りは木々が折れるくらい風が舞っているようだ !? それにしても涼しい!
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19.かなりな勢いで風が吹き出しているのがよくわかりますね
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20.入口は細身の人なら歩伏前進で中まで行けそうだが、斜めに下降している
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21.さあ!今日の第1ミッション終了 ゆっくり気を付けて降りましょう!
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22.「心のふる里」田辺市大塔村木守は その昔は都の木守と呼ばれていたようです
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23.素戔嗚神社のお社正面の家紋は🥒胡瓜の輪切りです。
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24.このもこもこした山が入道山。左への尾根続きに法師山があります。
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25.昼食タイムはやっぱり楽しぃ! 神社前の清水で手を洗う「!ひやこい」
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26.この神社の両サイドにはメタセコイアがあります。右サイドのは成長がよくない。
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27.ヒルが何かを感じてグイーンと伸びて来た 思わず手ブレに
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28.こんなにでっかいヒルを見たのは全員お初でビックラポン!
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29.ヒル観察中 暫くコンクリート上でにらめっこ 木酢液を近づけると嫌がり逃げる
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30.撮り忘れしないうちに集合写真パチリ
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31.今回は平均年齢グッと下がりましたw
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32.その昔 火力発電所だったところ 石垣はまだしっかりと残っています
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33.美しい水の流れに暫し足が止まる 紀伊半島 日本 地球は栄養満点!
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34.国蔵峠のお地蔵さん 百間と木守を最短コースで行ける峠道
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35.2011年紀伊半島大水害の大規模崩壊地 まだまだ工事中
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36.シマシマ模様の堆積岩
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37.大塔村史より 32の発電所の紹介です。
前ノ川上流域の大塔山開発のため明治32年(1899)奈良県の植田理太郎が当時としては近代的な製板所を計画した(面積約4500㎡)。「蒸気動力でおさ鋸盤二台と、大割と枕木製材を兼ねた丸鋸盤一台を動かすことになっていた。」(「和歌山県木材史」)。大塔山(大正四年測量、日本製材株式会社所有林七九三二町二歩)にて伐採した材木は、工場付近まで流送した。オサノコ(竪鋸機)はノコギリ歯を縦に取り付け上下運動をする縦挽きで、大割や板を挽くノコギリ。丸(円)ノコギリ盤は60インチ(約152㎝)以下各種の円鋼板のノコギリで、回転運動にて有効半径より細い材木を挽くノコギリ。村内の工場では水車動力が多い中、この工場は蒸気動力を使用する。また、火力発電をして電灯·私設電話を架設していた(『大塔村誌』)。創業者の事業を引き継いだ、日本製材株式会社木守出張所工場前にて、明治40年の山祭当日の写真には、電柱や製品運搬の軽便軌道(五味の念土口まで約5キロ)と軌動車が写る。
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7月15日(月)海の日、たまたま雨なしの梅雨の中休みの感でしたが、田ジ研の公式巡検でした。今回は、旧大塔村・木守地区の風穴観察会です。別の風穴愛好グループ(若者中心)との合同で、総勢23名になりました。8時半に旧大塔行政局に集合、5,6台に乗り合わせ木守地区に出発です。今回は371号線が不通のため、林道大熊線を利用、三豊神社の三叉路より大熊集落を経由し、赤土森山、板立峠を経て木守地区に入りました。素盞嗚(すさのお)神社前の広場にて準備、30分くらいのゆっくりの歩程で登り、全員風穴の観察を行いました。今回は夏場なので冷気が勢いよく吹き出しているのが観察できました。穴の前でタバコを吹かしてもらうと煙が流れるのがよくわかります。この風穴は夏場の巡検は初めてですが、この下にいると冷気が降りてきて涼しく感じるのが良くわかります。風穴を見つける一つの経験値でしょうか、冷房の無い昔のひとたちはこういう感覚に敏感だったのかもしれません。
2018年2月の冬場に来た時は、風が吹き込んでいましたから、これが風穴の不思議さです。今回、吹き出ている空気の温度は13度Cでした。2018年2月には外気が吸入されているので、当然温度は外気温になります。どのような論理性が考えられるか考えてみてください。この風穴はどこに通じているのかまだ不明らしいですが、全員堪能して下山し、神社前にてランチ&休憩、巨大な蛭がいたので名前をつけたり、塩をつけるとどうなるか等、いろいろ観察し、楽しめたようです。蛭くんにはかわいそうでしたが、、、、。午後は地元のY氏の紹介で入道山の麓、前ノ川にあったという火力発電所跡を訪問いたしました。Y氏によると、火力源は木材で製材をおこなっていたという。今回は対岸なので、橋もなく渡ることはできず、見たところかなり広い場所で川に沿った石垣もしっかりと作られています。前ノ川に沿って奥の方に道の跡があり、木馬(きんま)道があったようです。詳細観察は次回ということにして、来た林道を戻り百間(ひゃっけん)渓谷の巨大崩壊跡を見学いたしました。今回は、特別許可をいただき途中の堰堤が観察できるところまで入り、崩壊の巨大さを実感できました。16時ごろ、全員無事大塔行政局に帰還し、今回の巡検を終了いたしました。少しの雨がありましたが、ラッキーな巡検日和でした。お疲れ様でした。
和歌山県の風穴情報:ご参考に
1 高野風穴(高野山町)
2 龍門山風穴(紀の川市)
3 熊野風穴(日置川町)
4 上秋津風穴(田辺市 上秋津)
5 長野風穴(田辺市 長野)
6 木守風穴(田辺市 大塔)
7 口高田、相賀(おうが)(新宮市) 詳細一部は熊野誌30号 p230~233参照
1.先ずはA地点の風穴⇒B前の川上流の火力発電所跡地⇒C熊野(いや)の崩壊現場へ
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2.平成生まれも参加 さすがのパワー(w)
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3.ジョーダンのジョニー 面白いネーミング!これがイチオシヒル対策らしい
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4.素戔嗚神社前から15分の歩程とは言うけれど・・・
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5.最初の坂道。既に若者は登り切っています
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6.お堂は無いがお墓の横を通り抜けて
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7.不思議な建物 ここでも神仏習合か?
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8.これ何? どれどれ どこどこ? なになに何?!
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9.見るからに怪しいキノコ 勿論、触れない
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10.ガサガサと動いていたのは小さな赤ちゃん「アカハライモリ」さん
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11.足元を気をつけながら道なき道を斜めに登る
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12.もうすぐ! 大きく垂直な岩が見えて来た
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13.ここ! ここです! ヤレヤレ;(やはり所要時間は倍の30分以上)
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14.一人づつロープ伝いに風穴の入口まで
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15.今回一番心配されていたM氏は、な!なんと余裕のポーズ
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16.同じくいじられキャラのHは、穴の中で天然エアコンを体感 温度差で眼鏡が曇った
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17.冷気が噴き出しています。かなり強い!
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18.この辺りは木々が折れるくらい風が舞っているようだ !? それにしても涼しい!
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19.かなりな勢いで風が吹き出しているのがよくわかりますね
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20.入口は細身の人なら歩伏前進で中まで行けそうだが、斜めに下降している
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21.さあ!今日の第1ミッション終了 ゆっくり気を付けて降りましょう!
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22.「心のふる里」田辺市大塔村木守は その昔は都の木守と呼ばれていたようです
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23.素戔嗚神社のお社正面の家紋は🥒胡瓜の輪切りです。
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24.このもこもこした山が入道山。左への尾根続きに法師山があります。
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25.昼食タイムはやっぱり楽しぃ! 神社前の清水で手を洗う「!ひやこい」
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26.この神社の両サイドにはメタセコイアがあります。右サイドのは成長がよくない。
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27.ヒルが何かを感じてグイーンと伸びて来た 思わず手ブレに
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28.こんなにでっかいヒルを見たのは全員お初でビックラポン!
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29.ヒル観察中 暫くコンクリート上でにらめっこ 木酢液を近づけると嫌がり逃げる
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30.撮り忘れしないうちに集合写真パチリ
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31.今回は平均年齢グッと下がりましたw
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32.その昔 火力発電所だったところ 石垣はまだしっかりと残っています
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33.美しい水の流れに暫し足が止まる 紀伊半島 日本 地球は栄養満点!
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34.国蔵峠のお地蔵さん 百間と木守を最短コースで行ける峠道
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35.2011年紀伊半島大水害の大規模崩壊地 まだまだ工事中
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36.シマシマ模様の堆積岩
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37.大塔村史より 32の発電所の紹介です。
前ノ川上流域の大塔山開発のため明治32年(1899)奈良県の植田理太郎が当時としては近代的な製板所を計画した(面積約4500㎡)。「蒸気動力でおさ鋸盤二台と、大割と枕木製材を兼ねた丸鋸盤一台を動かすことになっていた。」(「和歌山県木材史」)。大塔山(大正四年測量、日本製材株式会社所有林七九三二町二歩)にて伐採した材木は、工場付近まで流送した。オサノコ(竪鋸機)はノコギリ歯を縦に取り付け上下運動をする縦挽きで、大割や板を挽くノコギリ。丸(円)ノコギリ盤は60インチ(約152㎝)以下各種の円鋼板のノコギリで、回転運動にて有効半径より細い材木を挽くノコギリ。村内の工場では水車動力が多い中、この工場は蒸気動力を使用する。また、火力発電をして電灯·私設電話を架設していた(『大塔村誌』)。創業者の事業を引き継いだ、日本製材株式会社木守出張所工場前にて、明治40年の山祭当日の写真には、電柱や製品運搬の軽便軌道(五味の念土口まで約5キロ)と軌動車が写る。
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第26回 地質の日(12周年)記念イベント「ひき岩群探訪」
2019.05.26
第26回 「地質の日」12周年 記念イベント「景勝ひき岩群散策&探訪」
********行程*********
10:15 ふるさと自然公園センター施設内見学
10:30 ふるさと自然公園センターゆるゆるウォーク開始
◎テングチョウ、ルリイロシジミチョウ、フクラスズメガ幼虫等に出会う
◎鳥獣慰霊碑から数十歩移動した場所。 音無川付加体と田辺層群朝来層基底礫岩
の不整合を見学
◎舗装道路下の公園内の小川伝いに進み植生やセトウチサンショウウオ等の説明
11:45 ピクニック広場昼食 ルル・コロオリジナルジオ弁当(お茶&焼き菓子付き)
12:25 出発 (昼食後、展望塔までの登り階段は少々厳しかった・・参加者の声)
12:50 とんがり岩(仮称)到着 近隣の山並みと田辺湾の絶景を堪能。全員感動!
(画像あり)
13:20 第一展望塔到着 自然の博物館“ひき岩群”おもしろい岩たちを愛でる
14:25 ふるさと自然公園センター着 集合写真 解散 (脚は大丈夫でしょうかw)
今年は5月20日以降、全国的に夏日のような気温が続きました。特に北海道や東京で35~36℃まで気温が上昇し、5月にしては異常な暑さ体験です。当地域も連日好天に恵まれたので、滞りなく「地質の日」記念イベントを開催することが出来ました。
「ひき岩群」は田辺市街地に近く、標高80m~150mに大きな岩が約2㎞に渡り連なっている丘陵地帯です。航空写真を見ると岩肌が所々剥きだしになっているのが確認されます。
広葉樹の中の散策コースには様々な小さな生き物にも出会えるので、昔から幅広い年齢層に親しまれています。又、周辺には生業の梅畑やみかん畑もあり、特にみかんの味は絶品です。
故後藤伸氏著“かわいいケスタ地形”より【この地形は、丘陵を造っている岩石や周辺の
岩石と深いかかわりを持っています。丘陵を造っている岩石は田辺層群と呼ばれ、今から約(1800~)1500万年前に海底に積もった砂岩層と礫岩層が大部分で、比較的硬く、丘陵の北側と南側の岩石は主として泥岩層からなり、比較的柔らかい。このような丘陵とその周辺の岩石の性質の違いは、長い時間にわたる浸食作用の結果、地形に現れるようになりました。
すなわち、「ひき岩群」の非対称の丘陵は、周辺の柔らかい地層が浸食されて谷を造っているのに対して、丘陵の硬い地層は浸食から取り残されて峰を造っているのです。しかも丘陵の地層がほどよくゆるく傾いていることに形成の秘密があったのです。このような地形の大規模なものは「ケスタ」と呼ばれ、それはスペイン語の坂を意味する言葉に由来します。
ひき岩群の丘陵は「小さなかわいいケスタ」と呼んでもよいでしょう。近づくと、その一部が大ヒキガエルにそっくりであるのには、もう一つの理由があります。それは図に示したように、丘陵の南斜面を動鳴気峡(どめききょう)断層が切り、ちょうどヒキガエルのお尻に当たる部分に段をつけていることです。】 2019.5.29 C・H
1. 絵地図作家わかこ氏作品
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2. ピクニック広場からとんがり岩(仮称)に寄り道、第一展望塔へゆっくりウォーク
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3. 野菜もお肉も魚も入り、ビタミン愛がたっぷりお弁当
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4. オリジナルジオ弁当のお品書き
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5. 会長挨拶と本日のルート説明中
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6. ふるさと自然公園センター施設内を見学中
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7. 駐車場は勿論!無料ですが閉館時はチェーン張りで駐車不可です
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8. 何故テングチョウなのかレクチャー中
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9. フクラスズメガの幼虫は食欲旺盛で刺激を与えると(ゴメン)立ち上がって怒る
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10. カスミサンショウウオはセトウチサンショウウオに名前変更
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11. ウバメガシに群がる黄金色のマイマイガ幼虫 今年は特に多いみたいです
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12. ネズ(ムロノキ) ・・・岩穴にこのネズを置くとネズミが来ないとか
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13. ウツギの花 盛りは過ぎていますがいい匂い♡
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14. とんがり岩(仮称)見晴らし良すぎててっぺんで立ち上がる事が出来ず;;
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15. 垂直の岩肌に器用にへばりつく参加者 礫岩ならではのパフォーマー w
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16. 満員御礼! 残念ながら全員一斉登頂は無理です;;
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17. ちいさな可愛いケスタはまるで滑り台のよう
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18. 横断面には潮吹きのような穴が並んでいますが、傍までは行けません;;
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19. 三匹のカエルや恐竜の背骨を望む
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20. 奥の一番薄い稜線の方向は隣町のみなべ町
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21. ハイキングの途中には四季を通じて沢山の可愛い植物たちと出会えます
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22. 14:25 楽しく有意義な一日有難うございました
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23. 早退組のみなさまもお疲れ様でした♪
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24. 5月29日付け紀伊民報に掲載の画像https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190528-00000424-agara-l30
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***地層の境目くっきり ひき岩群周辺で探訪会***紀伊民報より
和歌山県田辺市稲成町の岩山「ひき岩群」や周辺を探訪するイベント(田辺ジオパーク研究会主催)が26日にあった。39人が参加し、特徴的な地形や地質を見たり、昆虫や植物を観察したりした。
「地質の日」(5月10日)の記念イベント。ひき岩群は、吉野熊野国立公園のエリアにあり、大きなカエルの群れが天を仰ぐように見える岩が並んでいるのが特徴。この日は、藤五和久会長や県自然公園指導員の弓場武夫さん、浜田千佐子さんら研究会メンバーの案内で散策した。最初に訪れたのは種類の違う地層の境目が確認できる「不整合」の場所。紀伊半島の土台をなす古い地層「付加体」である「音無川付加体」と、それより新しい地層「前弧海盆堆積体」である「田辺層群」が重なった場所で、参加者は地層に交じった石の大きさの違いから境目を確認した。奇絶峡も音無川付加体で、ここと同じ地層だという説明を聞き、興味を深めていた。
テングチョウやルリシジミなどさまざまなチョウが舞い、幼虫ががくさん発生しているのにも興味を持っていた。 その後、北側から岩山に登り、頂上付近から山並みや田辺湾の眺望を楽しんだり、「恐竜の背骨」や「三匹のカエル」と呼ばれる特徴的な岩を眺めたりした。 ふるさと自然公園センターも訪れ、昆虫の標本や化石の展示などを見て楽しんだ。 家族4人で参加したみなべ町筋の小山信司さん(40)は「これまでも訪れたことはあったが、地質や生物の説明を聞きながらだと、より楽しかった。子ども2人はチョウや幼虫に興味を持ち、眺望の良さも喜んでいた」と話していた。
********行程*********
10:15 ふるさと自然公園センター施設内見学
10:30 ふるさと自然公園センターゆるゆるウォーク開始
◎テングチョウ、ルリイロシジミチョウ、フクラスズメガ幼虫等に出会う
◎鳥獣慰霊碑から数十歩移動した場所。 音無川付加体と田辺層群朝来層基底礫岩
の不整合を見学
◎舗装道路下の公園内の小川伝いに進み植生やセトウチサンショウウオ等の説明
11:45 ピクニック広場昼食 ルル・コロオリジナルジオ弁当(お茶&焼き菓子付き)
12:25 出発 (昼食後、展望塔までの登り階段は少々厳しかった・・参加者の声)
12:50 とんがり岩(仮称)到着 近隣の山並みと田辺湾の絶景を堪能。全員感動!
(画像あり)
13:20 第一展望塔到着 自然の博物館“ひき岩群”おもしろい岩たちを愛でる
14:25 ふるさと自然公園センター着 集合写真 解散 (脚は大丈夫でしょうかw)
今年は5月20日以降、全国的に夏日のような気温が続きました。特に北海道や東京で35~36℃まで気温が上昇し、5月にしては異常な暑さ体験です。当地域も連日好天に恵まれたので、滞りなく「地質の日」記念イベントを開催することが出来ました。
「ひき岩群」は田辺市街地に近く、標高80m~150mに大きな岩が約2㎞に渡り連なっている丘陵地帯です。航空写真を見ると岩肌が所々剥きだしになっているのが確認されます。
広葉樹の中の散策コースには様々な小さな生き物にも出会えるので、昔から幅広い年齢層に親しまれています。又、周辺には生業の梅畑やみかん畑もあり、特にみかんの味は絶品です。
故後藤伸氏著“かわいいケスタ地形”より【この地形は、丘陵を造っている岩石や周辺の
岩石と深いかかわりを持っています。丘陵を造っている岩石は田辺層群と呼ばれ、今から約(1800~)1500万年前に海底に積もった砂岩層と礫岩層が大部分で、比較的硬く、丘陵の北側と南側の岩石は主として泥岩層からなり、比較的柔らかい。このような丘陵とその周辺の岩石の性質の違いは、長い時間にわたる浸食作用の結果、地形に現れるようになりました。
すなわち、「ひき岩群」の非対称の丘陵は、周辺の柔らかい地層が浸食されて谷を造っているのに対して、丘陵の硬い地層は浸食から取り残されて峰を造っているのです。しかも丘陵の地層がほどよくゆるく傾いていることに形成の秘密があったのです。このような地形の大規模なものは「ケスタ」と呼ばれ、それはスペイン語の坂を意味する言葉に由来します。
ひき岩群の丘陵は「小さなかわいいケスタ」と呼んでもよいでしょう。近づくと、その一部が大ヒキガエルにそっくりであるのには、もう一つの理由があります。それは図に示したように、丘陵の南斜面を動鳴気峡(どめききょう)断層が切り、ちょうどヒキガエルのお尻に当たる部分に段をつけていることです。】 2019.5.29 C・H
1. 絵地図作家わかこ氏作品
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2. ピクニック広場からとんがり岩(仮称)に寄り道、第一展望塔へゆっくりウォーク
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3. 野菜もお肉も魚も入り、ビタミン愛がたっぷりお弁当
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4. オリジナルジオ弁当のお品書き
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5. 会長挨拶と本日のルート説明中
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6. ふるさと自然公園センター施設内を見学中
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7. 駐車場は勿論!無料ですが閉館時はチェーン張りで駐車不可です
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9. フクラスズメガの幼虫は食欲旺盛で刺激を与えると(ゴメン)立ち上がって怒る
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10. カスミサンショウウオはセトウチサンショウウオに名前変更
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11. ウバメガシに群がる黄金色のマイマイガ幼虫 今年は特に多いみたいです
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12. ネズ(ムロノキ) ・・・岩穴にこのネズを置くとネズミが来ないとか
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13. ウツギの花 盛りは過ぎていますがいい匂い♡
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14. とんがり岩(仮称)見晴らし良すぎててっぺんで立ち上がる事が出来ず;;
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15. 垂直の岩肌に器用にへばりつく参加者 礫岩ならではのパフォーマー w
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16. 満員御礼! 残念ながら全員一斉登頂は無理です;;
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17. ちいさな可愛いケスタはまるで滑り台のよう
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18. 横断面には潮吹きのような穴が並んでいますが、傍までは行けません;;
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19. 三匹のカエルや恐竜の背骨を望む
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20. 奥の一番薄い稜線の方向は隣町のみなべ町
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21. ハイキングの途中には四季を通じて沢山の可愛い植物たちと出会えます
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22. 14:25 楽しく有意義な一日有難うございました
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23. 早退組のみなさまもお疲れ様でした♪
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24. 5月29日付け紀伊民報に掲載の画像https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190528-00000424-agara-l30
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***地層の境目くっきり ひき岩群周辺で探訪会***紀伊民報より
和歌山県田辺市稲成町の岩山「ひき岩群」や周辺を探訪するイベント(田辺ジオパーク研究会主催)が26日にあった。39人が参加し、特徴的な地形や地質を見たり、昆虫や植物を観察したりした。
「地質の日」(5月10日)の記念イベント。ひき岩群は、吉野熊野国立公園のエリアにあり、大きなカエルの群れが天を仰ぐように見える岩が並んでいるのが特徴。この日は、藤五和久会長や県自然公園指導員の弓場武夫さん、浜田千佐子さんら研究会メンバーの案内で散策した。最初に訪れたのは種類の違う地層の境目が確認できる「不整合」の場所。紀伊半島の土台をなす古い地層「付加体」である「音無川付加体」と、それより新しい地層「前弧海盆堆積体」である「田辺層群」が重なった場所で、参加者は地層に交じった石の大きさの違いから境目を確認した。奇絶峡も音無川付加体で、ここと同じ地層だという説明を聞き、興味を深めていた。
テングチョウやルリシジミなどさまざまなチョウが舞い、幼虫ががくさん発生しているのにも興味を持っていた。 その後、北側から岩山に登り、頂上付近から山並みや田辺湾の眺望を楽しんだり、「恐竜の背骨」や「三匹のカエル」と呼ばれる特徴的な岩を眺めたりした。 ふるさと自然公園センターも訪れ、昆虫の標本や化石の展示などを見て楽しんだ。 家族4人で参加したみなべ町筋の小山信司さん(40)は「これまでも訪れたことはあったが、地質や生物の説明を聞きながらだと、より楽しかった。子ども2人はチョウや幼虫に興味を持ち、眺望の良さも喜んでいた」と話していた。