第29回 東紀州熊野市周辺・楯ヶ崎その他 巡検
2019.11.17
第29回 東紀州熊野市周辺・楯ヶ崎その他 巡検

2019 1117 久方ぶりの田辺ジオパーク研究会の巡検、秋晴れの晴天でした。参加人数は8名と少ない陣容でしたが、大変満足、満足の巡検だった模様です。
巡検あらましは以下のとおり。

*******行程*******
08:30 滝尻集合
09:35 紀和町板屋・道の駅九郎兵衛にて休憩
10:20 花の窟神社・散策
11:00 鬼ヶ城センターにて昼食
11:45 松崎港集合
11:55 遊覧船(渡船)乗船・出発(楯ヶ崎遊覧)
13:10 帰港
13:30 帰途に着く 県道52号線・札立峠経由
14:20 雨滝
14:35 大丹倉(おおにぐら)展望台
14:45 蝶の羽根岩
15:10 おおとろ温泉・ジャバラ祭り
15:45 瀞ホテル・三県境
17:00 滝尻帰着

今回の目玉は、楯ヶ崎遊覧、ルートはGarminData写真にありますが、松崎港から楯ヶ崎・海金剛からUターンする1時間10分の行程、紀伊半島の西海岸と違い、東紀州は熊野酸性岩火山岩がもろに海岸線に落ち込んでリアス式海岸を形成し、ほとんどが柱状節理状態で迫力があります。三木崎まで行ければよかったのですが、次回の機会に訪問することとしました。溶岩やマグマは冷えて固まるとき、少しだけ体積が小さくなって縮みます。冷えていく溶岩やマグマ全体が縮むときに4角形、5角形や6角形の柱状の割れ目ができます。これを柱状節理(ちゅうじょうせつり)といいます。
南紀熊野ジオパーク内にもいくつかの柱状節理形態を観察可能ですが、東紀州海岸線のような柱状節理そのものというダイナミックなものはありません。又、蝶の羽根岩の形態はとても珍しい流紋岩の柱状節理の風化現象と明記されていますが、形状は円形で年輪のように又、蝶のようにも見えます。ネットでは、 columnar basalt あたりで検索すると世界中のさまざまな柱状節理を見ることができますが、特に柱の太さ・直径はさまざまですが、熊野酸性岩類には巨大なものが多いように見受けられます。
<参考> 藤綱の要害(那智勝浦町色川)付近の六角形の石柱 直径2メートルくらい!

<その他参考>
・紀伊大島・白野漁港の南側の海食崖には流紋岩が流紋岩質火砕岩を覆うように分布します。流紋岩には溶岩流が流動して形成された流理構造や、冷却に伴ってできた柱状節理が見られます。また、
・紀伊大島・海金剛の海食崖や岩礁を形成する流紋岩には、溶岩流の冷却によりつくられた柱状節理が発達しています。柱状節理の発達程度によって、ドーム型など、さまざまな形の岩峰が形成されています。
・嶽の森山の豆腐岩は、流紋岩(花崗斑岩)に発達した柱状節理が、まるでサイの目に切った豆腐のようです。巨大な岩峰状の雌岳の頂上部にも柱状節理が良く発達し、人の横顔に見えることから「巌の巨人」とも呼ばれます。
・宇久井半島 外の取の海岸では熊野酸1生火成岩類の流紋岩(花崗斑岩)の柱状節理が見られます。
・那智の滝(那智大滝)は流紋岩(花商斑岩)の岩壁から比高133mの大滝です。滝の上部は板状節理、下部は柱状節理が発達しています。
・大狗子(おおくじ)半島西部の崖では、マグマの冷却によって形成された流紋岩(花崗斑岩)の柱状節理を観察することができます。
・椋呂付近の熊野川北岸の岩壁にはマグマ冷却時の収縮により、柱状節理が見事に発達しています。この岩体は大峯花崗岩質岩の最南端の岩体であり、南熊ジオパークで大峯花崗岩質岩が見られるのはこの地点だけです。
・神倉神社の「ゴトビキ岩」は柱状節理と板状節理の現象により形成された結果、丸くコアストーン状態になったものです。
 

1.上は産総研の地質図をGooGleEarthにPlot 紫色の部分が熊野酸性岩類・下は今回のルート図

2.昨年(平成30年4月7日)オープン 北山杉使用の北山砲がドドーンとお迎え

3.「花の窟」入り口 家紋・五七の桐ということは秀吉の息がかり?

4.濃厚バニラ味と柑橘味のソフトクリーム 美味しかった!

5.神様と人々をつなぐお綱がゆらりゆらり

6.天然記念物と名勝と謳われる獅子岩はユネスコの世界遺産にも登録されています

7.獅子岩の近く、松崎港から1時間10分のジオクルージングを楽しんだ

8.2004年7月7日ユネスコ世界遺産に登録された鬼が城、約1.2㎞の散策路が続く

9.あっちもこっちにも釣り人が

10.さあー! これから外海へ!

11.お!「あれだあれだ 見えて来た」

12.計ったように美しくタテにひび割れ

13.柱状節理が崩れた様子

14.徐福の宮(徐福の墓)がある場所

15.GEより拝借

16.今日は凪の日

17.往路は余裕の笑顔の面々

18.遊木戸崎が近付いてきました

19.青の洞窟1

20.青の洞窟2

21.青の洞窟3

22.遊木戸崎のすぐ南にある柱状節理の小島の間を抜ける?!

23.岩が見えるぜー!!大丈夫か!

24.ほっとしました!

25.熊野酸性岩類

27.縦割りに切って揃えたようだ

28.ここには釣り人はいない

29.ここは釣り場スポットのようですね 釣り人が数人

30.向こうに楯ヶ崎が見えてきました 左の灯台は二木島灯台です

31.楯ヶ崎が目の前に!!!!

32.楯ヶ崎をぐるっと回ります

33.海金剛が見えてきます

34.!!!!!!

35.横綱級の海金剛

36.どれだけ近づけるか グイグイ迫ってくる!

37.そろそろ戻りましょうか

38.目の前の柱状節理に地球の自然美を堪能しているところ

39.見上げるとやはり圧巻だ~!

40.すんげー!!!!

41.すんげー!!!!

42.サー、帰ろう

43.Yさんは,昼寝中?

44.気分は・・・ボツボツ船酔い;

45.穏やかな波の部類とおっしゃいますが・・・;

46.美しい自然美 このような掛け軸があれば速攻購入したい

47.凄い!頭のてっぺんまで柱状節理やで!

48.このあたりは石柱がどでかい!

49.岩が崩れ落ち表面がなだらかに

50.・・・なっています

51.52号線 札立峠から熊野灘を見る

52.雨滝 この滝は直瀑中の直瀑 淵の深さがはんぱ無い

53.時間的に厳しくなってきたので看板だけでガマンガマン

54.三重県指定文化財
天然記念物及び名勝 大丹倉(おおにぐら)
紀伊半島支南部に位置する野市、地質学上、西南日本外帯の四万十帯の中にある。熊野地方の高地は熊野酸性岩と称される火成岩でできているが、第三紀中新世の宮井層の上に三回にわたり噴出し形成したとされる。大丹倉はその第一次の活動で地中のマグマが地上へ噴出し流動した溶岩流が長年侵食を受けてできたものである。神木流紋岩と呼ばれるこの火成岩体は、当地方では赤倉から風伝峠にかけて分布し露頭では噴出後に流動したことを示す流理構造が認められるほか、垂直で均一な柱状節理も所々でよく発達している。崖の表面は流紋岩中に含まれる鉄分のために赤みを帯びており崖全体として一種独特の景観を呈している。台地状になっている崖の上からは、河川が刻み込んだ谷や周辺の山々を一望することができ地質学上のみならず景観として貴重なものである。
指定 平成15年3月17日

55.独特な存在感です

56.お疲れ様でーす♪


57.蝶の羽根岩はとても可愛らしい

58.名前もこれまたチャーミングで♪

59.蝶の羽根岩と柱状節理
右手の橋から、流紋岩の柱状節理の珍しい風化現象を見ることができる。その模様を二
つ合わせると、羽根を広げた蝶に見える事から「蝶の羽根岩」と呼ばれている。一般に、岩石中に鉄分が含まれている場合は、風化によって表面から徐々に酸化し赤く変色する。流紋岩はもともと灰白色であるが、岩石の割れ目から風化が進み、川によって侵食され、このような模様が現れたと考えられる。節理とは、マグマの冷却などによってできる岩石の規則的な割れ目のことである。柱状節理は、柱状の岩を縦にいくつも並べたような形が特徴で、市内の海岸線でも見る事ができる。二木島湾入口にある花崗斑岩の大岩壁はその典型で、楯を立てたような形から 「楯ヶ崎」の名で親しまれ、三重県の天然記念物に指定されている。

60.川の中央が境界線 ここは三県境のひとつ 右下は瀞ホテル

61.地質図を紀伊半島にPlotしてみると、紀伊半島は地質のモザイク状態ですね 中央右の
赤色部分は大峯酸性岩帯・火成岩です


2019.11.17 10:15 | 固定リンク | 研究会活動履歴
第28回 串本&古座川周辺 GPセンターその他 巡検
2019.09.22
2019 09/22 台風17号の影響でしょうが、天候がいまいちでしたが、約16名の参加にて第28回串本~古座川方面巡検の運びとなりました。

<予定時間>
8:30  西牟婁振興局 第一集合場所
    ↓
9:00  すさみ道の駅 第二集合場所
    ↓
9:50  南紀熊野ジオパークセンター 
    ↓
10:30  佐向様別宅 化石見学(車移動約5分)
    ↓  
12:10  水門まつりin昼食
    ↓
13:10  高池の虫食い岩&クマノザクラ 標本木見学
    ↓
14:00  滝の拝見学
    ↓  
15:00  一枚岩・天柱岩(てんちゅうがん)別名・薬研岩(やげんいわ)
    ↓  一部の人は光泉寺子授け銀杏の見学
15:30  解散 すさみ道の駅

今年、7月に開館した南紀熊野ジオパークセンターは流石にみなさん短時間の見学でスルーでしたね。南紀熊野ジオパークセンター見学後、本日のメイン行事の1つ、潮岬の佐向氏別宅を訪問、先カンブリア紀のものから始まる世界の化石コレクションと、口熊野・奥熊野の化石コレクションを見学させていただきました。個人としては物凄いコレクションと思います。思わず、’すごいなぁ’という言葉がもれていました。 レストラン「水門まつり」で昼食(マグロカツ定食等)を食べた後、あいにくの風雨の中、「高池の虫喰岩」(新第三紀の流紋岩質火砕風化岩)、新種のクマノザクラ標本木、「滝の拝」(新第三紀の熊野層群熱水変質岩とポットホール)、1500万年前の熊野カルデラのシンボルの「一枚岩」(新第三紀の流紋岩質火砕岩)と「天柱岩(てんちゅうがん)」(新第三紀の流紋岩質火砕岩(花崗斑岩))などを見学しました。天柱岩の前で、解散、一部の人たちは和深に抜ける途中の光泉寺子授け銀杏を見学したようです。不安定な空模様も気にしないぐらい参加者全員大満足の一日となりました。

1.南紀熊野ジオパークセンター 記念写真はやはりここですね

2.今年7月にオープン 眼下には太平洋の大海原が 地球は丸い!

3.凄い!!博物館以上の展示物に驚きです

4.収集歴は約50年間だそうですが・・・(言葉が出ないくらい感動)

5.異口同音に「凄い!凄い!」が聞こえてきました

6.

7.ウミユリ化石前で足が動かない

8.おー!天井の梁がこれまた凄い! 

9.展示ケースも手作りとは・・言葉がでない・・

10.何だかんだと小一時間のお邪魔になってしまいました S様有難うございました♡

11.大小さまざなな化石 一体何種類あるのでしょう

12.地元の化石も所狭しと並んでいます

13.南紀熊野ジオパークエリアの人気メニュー「まぐろドン(丼)」

14.国指定天然記念物「高池の虫喰い岩」の横顔^^!

15.自然が創った芸術作品 私には二人の人面岩に見えますが・・☆彡

16.原理の一例としてはわかりますが、蜂の巣状になるのはよくわかりません。

17.その昔から話題になっていた桜です 命名「クマノザクラ」

18.標本木の保護活動が始まりました

19.古座川支流の小川の奥のジオサイト「滝の拝」

20.ボウズハゼの遡上で有名な場所 「ダーウィンが来た」で放映された場所 

21.一枚岩の出来方説明(読みづらい;;)

22.その名の通りデッカイ岩体

23.高さは100m 幅500mの巨岩

24.ご当地出身のI氏は「夏に ここへよう遊びにきたよ 懐かしい」って

25.いつもは撮り忘れる記念写真 今回は雨降りのお蔭でか(w)ここでもパシャリ!

26.これが天柱岩 う~ん・・やはり存在感がありますね! 霧の中から浮かんで!

27.子授けイチョウで有名な光泉寺 早くも実がポツポツ落ちている!?

28.古座川町の文化財に指定されています














2019.09.22 08:50 | 固定リンク | 研究会活動履歴
田ジ研自主研修 みなべ町・清川石探索・その他
2019.08.17
田ジ研自主研修 みなべ町・清川石探索・その他

9:00  みなべ町・軽井川集合
9:30  清川石・元採掘場へ
10:20 現地到着
10:40 退却
11:10 現地農家訪問
11:30 ボルダリングウオール着 昼食兼ボルダリング試技
12:50 名之内に移動・清川石探索も見つからず
13:20 埴田(はねだ)に移動
13:40 不整合の観察・安山岩の貫入サイトの見学
14:30 解散

台風10号一過の晴天、とても暑い一日となりましたが、今回は地元の方々のご協力によりみなべ町の清川石を重点的に、点在するサイト観察の自主研修会となりました。「清川石」は南部川の上流・清川山中から切り出された岩石で、ジオ用語でいうと、中生代白亜紀日高川層群の龍神層(元和歌山大学教授の原田哲朗氏のいう丹生ノ川累層、約6500万年以上前の地層)から産出する岩石です。その正体は、火成岩の一種である「超塩基性」の「角礫状蛇紋岩」だといわれています。採掘場へ向かう道はいくつかあったようですが、いったん現場近く終点地点から少し山を登り、そこから急な崖を降りて行くことになりました。元採掘場には、ズリだけかなと思いましたが、結構採掘すればまだ存在するような感じです。ひとしきり、楽しんだ後、採掘場を後にしました。案内いただいた地元K氏によると清川石はこことイタリアの某所しか発見されていないとのことでした。(某所の場所は不明)
現地の農家B氏宅では清川石の盆石・水石を拝見させていただきました。
昼食はボルダリングを試技しながら、楽しみました。身体が重たーいと言いながらそれぞれ堪能した模様。垂直部分は案外簡単だが、いろいろコツがあるようですね。
名之内というところでも清川石を探索しましたが、わからず退却。
W氏のお勧めの埴田(はねだ)に移動し、不整合と安山岩の貫入しているというサイトを観察しました。左右にある田辺層群の隙間に噴出したマグマが短時間で冷やされて固まることによって形成された火成岩の一種である「安山岩」が入り込んでいる様子がはっきりと見てとれました。和歌山県にぽつぽつある温泉とこの安山岩は関係あるかもしれません。

2019 10/19 追記です。貫入安山岩に関して調べていくといくつかの論文があり、ひとつには https://www.jstage.jst.go.jp/article/gkk/34/1/34_1_15/_pdf
     紀伊半島大峯花こう岩質岩から見いだされたMgに富む火成包有物
”洞川岩体の貫入と時空的に近接して高Mg安山岩マグマの活動があったことを示す。これまでも西南日本外帯から散点的に高Mg安山岩組成の火成岩の存在が知られていた。紀伊半島の西南部和歌山県日高町南部郡埴田,龍神村大熊,有田郡清水町清水からは高Mg安山岩の岩脈の報告がある (Fig. 1; 三宅,1985)。”とあります。実際にY氏の助力もいただき現地のひとつ大熊に行ってみました。ここは地質図からは、スラストに沿って貫入している模様であり、3写真を追記掲載しておきます。(写真29,30,31)

1. みなべ川の上流に沿って走ります

2. 清川公民館前の広場に集合 「なんだ なんだ」

3. メンバー持参の清川石は渋い赤色

4. ここから狭い山道に入る

5. 倒木もマンパワーでなんのその

6. 山頂から下りながら元砕石場を目指す 結構 急こう配だった

7. あ!あれだ 見るからに もこもこ感の妖しい岩壁が

8. どこに行っても迷わなさそうな面々

9. その昔の採石場の名残りが漂っている

10. 角礫が含まれている清川石

11. 角礫が少ない

12. 20年前まで砕石の仕事をされていたK氏と3名の地元メンバーにフォローされ

13. 和歌山の北側の石と 中間位置の石と

14. 厚かましく突然の訪問 おまけに靴まで脱いでお邪魔致しました 

15. 立派な鹿の角 B氏手作りですって!

16. こちらもお手製の水石 磨く作業はかなりしんどそう

17. 紙やすりで磨くらしい

18. 美しい光沢が出ていますが画像ではイマイチ;

19. 頂戴しました! 今後の出展時にお披露目ですねw

20. 勿論 初心者向きのウォールから

21. カラフルなクライミングホールドは、まるで宇宙の星のようだ

22. BとCは上級者向き 指先はもう無理だァ;;

23. 栗まんじゅうのようなデッカイ梅干し 一粒 いくら?

24. 足元にも注意しながらゆっくりと進む

25. 下部は田辺層群の基底礫岩層

26. このあたりは海岸に近い場所

27. 今回の講師はメンバーのW氏

28. 両端は田辺層群 真ん中に石が積んでいるように見えるのが火成岩 
   ※参考資料https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc1893/91/8/91_8_573/_article/-char/ja/土台は音無川層群記述あり

29.

30.

31.




2019.08.17 19:32 | 固定リンク | 研究会活動履歴

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